長野県の料理

南北に細長く標高3000メートル級の山が連なる長野県は、南北に長い形をしているため気候風土が異なり、各地で独自の食材や食文化が形成されました。県土の8割が山地で海がないため、りんごやぶどうなどの果物や信州蕎麦などの山の幸と雪解け水で育つ川魚が古くから食べられてきました。
長野県の郷土料理

いもなます
日本有数の豪雪地帯で知られる北信地域は、積雪量が多いため冬に新鮮な野菜を手に入れることが難しく、飯山市周辺では保存がきくじゃがいもを酢で和えたなますを作ります。

鯉こく
二毛作の難しい佐久平では、水田を利用したコイの養殖が行われています。全国的に知られる佐久鯉を使う鯉こくは、鯉を筒切りにして味噌で煮た料理です。

塩いかの酢の物
海から遠い長野県では、加工された海産物が塩の道をとおり運ばれてきました。茹でたイカを塩漬けにした塩丸イカもそのひとつで、きゅうりやわかめと酢で和えて食べられます。

手打ちそば
冷涼な気候で米や小麦が栽培しづらい高冷地の信州では、蕎麦が農産物として育てられ、戸隠そばや開田そばなどの特産地や名産地の蕎麦が生まれました。

こねつけ
米と小麦粉をこねたものに味噌だれや醤油だれを付けた料理で、戦国時代に真田幸村が出陣前に腹ごしらえのために食したとされる北信・東信地域に伝わる郷土料理です。

たけのこ汁
根曲がり竹を使う味噌汁で、北信地域と新潟県上越地域で食べられています。根曲がり竹は初夏の極わずかな時期にしか採れない手に入りにくい希少なたけのこです。

天寄せ
寒天を使う寄せ物のことです。諏訪地域の寒天製造業は、低温な気候と安定した天気に恵まれ、他の地域よりも長く製造できることと明治末期の鉄道開通で発展しました。

にらせんべい
水溶き小麦粉にニラを入れて焼いたものです。山に囲まれた北信地域の山間部は米の代わりに麦が多く栽培されており、子どものおやつなどで作られました。

のたもち
諏訪地域と上伊那地域で食べられている茹で枝豆を摺り砂糖と塩をいれたものです。のたとは枝豆を茹でてすり鉢で擦り、砂糖と塩をいれたものを言います。

やたら
主に北信地域で食べられている野菜や漬物を細かく刻んで混ぜ合わせた料理で、夏野菜のふりかけのようなもので、温かいご飯にかけて食べられます。

えごの酢味噌あえ
エゴ草という海藻を煮溶かして固めたものに酢味噌をあえた料理です。エゴ草は日本海沿岸の漁村から行商人により信州の山村に運ばれたと言われています。

おしぼりうどん
辛味大根をすりおろして、その搾り汁はおしぼりと呼ばれています。おしぼりうどんは、だし汁ではなく大根のしぼり汁に味噌を溶かしたつけ汁を使うのが特徴です。

具だくさん味噌汁
旬の野菜、肉、魚などがたくさん入れた汁物です。味噌は医者いらずと言われるほど栄養豊富で、1日1杯のみそ汁は今と変わらず昔も一日の活力源となりました。

鮭の粕煮
サケや出世魚であるブリは縁起物とされ祝い料理として食べられており、長野県東部ではサケと酒粕だけで煮た鮭の粕煮がごちそうとして食べられています。

凍み大根のお田植えの煮物
凍み大根冬の寒さを利用してつくる保存食のひとつで、大根を野外の寒風に当てて乾燥させた寒干し大根です。これは身欠きにしんや昆布、ワカメと煮て食べられます。

しょうゆ豆/しょうゆの実
大豆や黒豆を種麹で発酵させてつくる発酵食品です。長野県は日本一の味噌蔵数を誇り発酵文化が根付いており、信州味噌に欠かせない麹を使う発酵食品が多いです。

半ごろし
ぼたもちやおはぎのことを長野県では半ごろしと言います。炊いたもち米をすりこぎで半つぶしになるくらい撞いたものを半殺しの状態としています。

ひたし豆
北部の西山地域の土壌は大豆の生産に向いているため、麦類や豆類の栽培が盛んに行われています。ひたし豆は青大豆を茹でて、薄味のだし汁に浸したものです。

干しかぼちゃのえごま和え
干しかぼちゃをえごまで和えた料理です。谷の都とも言われる鬼無里地域には、野菜を干して保存する食文化が古くから根付き、長い冬を越すための食べ物としてきました。

たなばたほうとう
小麦粉で作られた太い麺に小豆あんやきなこを和えたものです。松本市ではどの農家でも小麦が作られ、小麦が獲れる時期が七夕に重なるため供えものになりました。

すんき漬け
山深い木曽地域は古くから独自の食文化が根付いており、そのひとつに赤かぶの葉を塩を一切使わずに乳酸発酵させた無塩の漬物すんき漬けがあります。

五平餅
はんつきにしたうるち米を串に刺し、味噌や醤油ベースのタレをつけて焼いたもので、木曽・伊那地域のほか、岐阜県、富山県などの中部地方の山間部に伝わります。

おやき
小麦粉と蕎麦粉を水または湯で溶いて練り、薄くのばした皮にあんや野菜など旬のものを包み焼いたものです。長野県の郷土料理として最も知名度があります。

野沢菜漬
寒さが厳しい気候で冬になると田畑から青ものはひとつもとれなくなるため、晩秋になると大量に保存用の漬物を仕込みました。野沢菜漬は県を代表する2大漬物です。

ほう葉巻
米の粉に熱湯を入れてよくこね、中にあんを入れて、ほうの葉で包んで蒸したものです。木曽地域に伝わる伝統的な祝い餅で、端午の節句でよく作られています。

小鮒の甘露煮
佐久市は綺麗な水源に恵まれており、田んぼで淡水魚のフナや鯉が育てられてきました。水田転作で鯉からフナが養殖されるようになり、フナを甘露煮にした料理が定着しました。

笹ずし
笹の上に酢飯を敷いてその上に具材をのせた笹寿司は、飯山市や新潟県上越地域に伝わります。笹の葉は殺菌、防腐効果があり、上杉謙信が笹寿司を携行していたと言われます。

やしょうま
米粉に砂糖や塩を混ぜて作られた餅菓子で、長野県北部では2月15日の涅槃会で仏壇に供える風習がありました。近年では色とりどりのやしょうまが作られています。

いなごの佃煮
南信地域の伊那谷には古くから昆虫食文化が根付いており、タンパク質の摂取のためイナゴのほか蜂の子、かいこなどを甘露煮や佃煮などにして食べられています。
長野県の料理

馬刺し
南信州では古くから馬を食べる文化があります。馬肉は桜肉とも呼ばれ、低カロリー、低コレステロールで、醤油に生姜とニンニクを溶かして食べるのが一般的です。

信州サーモンなめろう
信州サーモンは長野県水産試験場が開発したニジマスとブラウントラウトを掛け合わせた魚で、卵を産まないため身に栄養が凝縮されています。

松本山賊焼き
松本市と塩尻市で発祥した揚げ鶏とされます。すりおろしたニンニク、玉ねぎ、醤油などを合わせた秘伝のタレに漬けこんだ大きな鶏の一枚肉を豪快に揚げた料理です。

あみ茸辛味おろし
茹でると鮮やかな紫色に変色するあみ茸が使われています。あみ茸はぬめりがありプルンとした独特の食感が特徴で、これを辛味大根のおろしで和えた料理です。

おたぐり小鍋
信州の郷土料理で馬モツの煮込みのことです。松本市の馬肉バル新三よしは、明治32年(1899年)の老舗馬肉専門店で、丁寧な下処理で臭みがなく上品な味わいです。

わさび漬け
安曇野の清流で育てられたわさびの葉、茎、根を細かく刻み酒粕で漬けた料理です。わさびの辛味はとても繊細で、温度が上がると香りが飛んでしまいます。

信州豚ロース味噌生姜漬御膳
松本市の石井味噌は、明治元年(1868年)に創業しました。杉桶で天然醸造した三年味噌を味わえるランチが人気で、信州豚と信州味噌の生姜漬け料理も人気です。

蔵元ランチ
松本市にある石井味噌の定番のランチです。蔵元ランチは味噌焼きおにぎりと三年味噌の豚汁のセットで、豚汁はおかわり自由でコスパが良いです。
長野県の地ビール等

松本ブルワリー
平成28年(2016年)に松本市に創業した松本ブルワリーは、観光地に店舗を用意してビールを楽しむことができます。ペールエールとトラディショナルビターを試しました。

オールドロックストロングエール
松本市内にある英国風パブの老舗オールドロックと松本ブルワリーが手掛けた贅沢なビールです。6種類の麦芽をブレンドしており、深みのある香ばしいアロマが漂います。

松本ペールエール
松本ブルワリーが手掛けるクラフトビールです。北アルプスの清らかな水と厳選された素材で作られるビールで、飲み飽きないバランスの良さが最大の特徴です。
